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学校保健研修会の講義に「ゲーム・スマホ依存」があったので参加した。
同じ仕事を30年近くやっていると、時代によって増える病気、減る病気がある。
私が研修医のころは、若年者のめまい、難聴を診察することがほとんどなかったが、
最近はしばしば経験する。もちろん診断は色々わかれるのだが、
ゲームが関与しているのでは?
と思われる子供たちがいたことが研修会を受講するきっかけだった。
以下内容をまとめた。

他のことよりゲームを選んだり、健康に問題が起きていてもゲームを続ける
つまりゲームをコントロールできなくなっている状態をゲーム依存(ゲーム障害)という。
その具体的な状態を挙げよう。
ゲームを何よりも優先するため、睡眠時間が短くなり、不眠または昼夜逆転で不登校、
家にひきこもる、つまり日常生活がおくれない、学校での人間関係を築けない。
保護者がゲームを制限し、ゲームができないことで暴れたり、家のものを壊すといった家族関係の破壊。
健康面では本人は若いから自覚はないが、
低栄養、血液ドロドロ、骨の密度の低下、脳(理性情緒部分)の萎縮などなど。

次にゲーム依存を起こす子の特徴を挙げよう
あくまで特徴であって、こうだから必ずゲーム依存になるという逆方向には取らないで欲しいです。
ゲームの開始年齢が早く、男の子。(女の子はゲームよりSNS依存になりやすい)
性格的な特徴は衝動的で協調性に乏しく、内向的。成績が悪く、低い自尊心。
家庭的な特徴は片親家庭。両親でも温かみに欠け、不安定な家族。
現実世界の世界を構成するのは、学校、友人や家族だが、
こういう性格では現実世界は空虚で、どこにも自分が認められる場がなく
自分が認められる世界がゲームの世界になってしまうのだろう。
こういう特徴を踏まえて予防は
ゲーム開始の年齢を遅らせる。時間を少なくさせる。
オンラインゲームは避け、オフラインゲームをするようにする。
親、本人にゲーム依存予防を教育させる。
現実世界=学校生活、部活動などを充実させる。

そしてもしもゲーム依存になってしまったら。
軽いうちはゲームを制限する(取り上げる)のは有効。
ただし、なぜ制限するのか、期間はどれだけか、ゲームを返す条件を子供と話し合うこと。
でも依存が進んでしまっているなら、このゲームを制限する(取り上げる)方法は無効で、
究極には本人が自分の問題を何とかしようと動き出すようにさせるしかない。
難しいけど、どんなに重症のゲーム依存の子でも
「今の自分を何とかしたい」と心のどこかで思っている。
その気持ちをちょっと押してやるヒントは必ずある。
という講義だった。(講師:久里浜医療センター 樋口医師)

幸せと快楽が違うように。夢中になることと、依存とは違う。
子供時代から脳を快楽だけに振り分けていたらどうなるのだろうか?
動物としての人は、人と触れ合い学んでいくことや社会に居場所を見つけること、
家族を作ること、誰かを守ることに、幸せを感じるようにできている。
たとえどんなに時代が変わっても。
快楽で未来が欠けることないように。と願う。


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2020.12.13 / Top↑